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野球はやって見ないと分からない。
絶好調のダルがまさか阪神に敗れるとは。
マートンに打ち込まれたのが、きっかけとなった。
そのマートンは６月２日完封された試合後、ダルのことを
「自分が野球をやってきたなかで一番いい投手と対戦したと思う。
クレメンスとか、どの投手よりも良かった」。
と評価していたのだ。
当のダルビッシュは「そんなことはない。まだまだ」と謙遜していたが、
いい気持ちだったのは確か、
そうなると、少しの気持ちの緩みから、
マートンに打たれてしまったのかもしれない。

丁度、巌流島の武蔵は、小次郎を心理的に揺さぶって勝利した。
まさか、マートンは武蔵の作戦を真似たわけではないだろうが、
本能的に、心理戦略を展開したことは考えられる。
ダルに同じような、気持ちの動揺を与えた可能性は十分あるのだ。

マートンというと、日本人のどの選手よりも研究熱心で、真面目であることはよく知られた事実だからである

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